2019年12月19日

特集 高校入試につきまして


今年の中3生の入試も近づいて参りました。例年、中3生の方をメインとして、入試説明会では公立高校入試制度や必要内申点、専願と併願の違いなどについてお話をさせて頂いておりますが、あまりこういった誌面でお伝えしなかったこともございまして、今回特集としてご案内したいと思います。

 

高校入試は、まず、専願と併願に大きく分かれます。

 

専願は、「合格すれば必ずその学校に入学する」という形で出願することです。

 

併願は、「合格しても、第一志望の学校に合格すれば、そちらに進学する」という出願方式です。

 

【受験パターンについて】

 

(1)公立高校を第一志望にして、私立高校は併願(滑り止め)で受験する。

 

この(1)のパターンにおいても、兵庫県の公立高校入試では、2月に推薦入試・特色選抜が先行して実施され、3月には複数志願選抜が実施されますので、2月を第一志望と考えるか、3月だけの受験にするかなどで変わってきます。

 

(2)(難関)私立高校を第一志望(専願扱い)で受験し、不合格ならば、公立高校を受験するパターン。

 

私立入試(1次入試)を専願で受けた場合で合格すれば進学して、万が一に落ちてしまうと私立の1.5次入試を受験して、公立は受験しないというパターンもあります。

(※ただし、私立の1.5次入試はすべての私立高校が行っているわけではありません)

 

 

【推薦入試・特色選抜】

兵庫県の公立高校は、2月に推薦入試、特色選抜が実施されます。

 

これは、全県学区でどの地域からも受験できる学校と、第2学区(西宮・尼崎・伊丹・宝塚・丹有)の中で受験できる高校に分かれます。

 

推薦入試は、学校長の推薦が必要となり、兵庫県内すべての高校を受験することが可能です。

 

また、試験は面接+小論文または、適性検査(筆記試験)となります。近隣校では、西宮今津以外は適性検査があります。

 

今年度入試より、鳴尾の国際文化情報学の適性検査が、英語+数学から、英語+国語へと科目変更がございました。

 

特色選抜は、学校長の推薦が不要ですが、第2学区の高校のみを受験できます。

 

試験は、面接+小論文となりますが、小論文もイメージするようなお題を与えられ、それについて書くというようなものではなく、全科目の知識横断型のテストとなっております。そのため、しっかりと対策をしていかないと、当日面くらうということも考えられる入試となります。

 

【複数志願選抜】

 

3月に実施される公立高校入試が「複数志願選抜」になります。

 

兵庫県独特の入試方式で、一般的な「単独選抜」とは下記の点が異なります。

 

単独選抜・・・1つの高校を受験して、その高校の合格最低点を超えると合格、下回ると不合格となる。

 

複数志願選抜・・・第1志望校と第2志望校で出願します。受検は第1志望の学校で受験しますが、合格校は、第1志望の高校の場合もあれば、第2志望の高校の場合もあり、またもちろん、第1志望にも第2志望にも合格しないケースもあります。(その場合は滑り止めの私立高校へ進学か公立の2次を受検することもあります)

 

複数志願選抜の合否判定方法

 

①内申点+(当日のテスト÷2)の500点満点=素点といいます。

この点数で、各志望校で判定が行われ、第1志望の生徒には、第1志望加算点20点(図1)が加算され、得点順に合否が判定されます。

 

②第1志望の高校の合格ラインを超えていた場合は、合格

超えられなかった場合は、第2志望の高校での合否判定となります。

 

③第2志望の高校では、第1志望加算点がなくなり、素点のみの合否判定となります。(図2)

 

上位校から、第2志望で回ってきた場合には、第1志望の生徒の得点を上回るケースがありますので、第1志望といえども安心はできません。

 

また第2志望の生徒は、第1志望加算点がありませんので、なくても確実に合格できるだろうと思われる高校を受験する必要があります。

 

内申点と当日の得点の如何によっては、第2志望も合格できないという憂き目にあうこともありますので、高校選びは非常に慎重になる必要があります。

 

1学期は抑えめの内申点をつけ、2学期にはグッと上げてくれるというケースも見られたのですが、ここ最近は、2学期内申点はそれほど上がることがなく、逆に、下げられてしまうケースも見受けられます。

 

絶対評価の怖いところなのかもしれませんが、点数を取っていても内申点が伸びないこともありますので、内申点だけに頼るのではなく、やはり、しっかりと勉強をして積み上げていく必要あるのは言うまでもありません。

 

お一人お一人にとって、良い高校選びができるよう、全力でサポートしてまいりますので、よろしくお願いいたします。